W、趣味のカメラ&写真


 写真にも色々な写真がありますが、私にとっての良い写真とは、

 絵心のある美しい構図になった写真を目指しています。

 ・・・と考えていましたが、

 ある写真家が云っていました。

 良い写真とは、「人に感動を与え、心に残る写真」である・・・と。

 全くその通りだと思います。


 良い写真って、結局は、何を撮りたいか真摯に自分に向き合って、

 自分を追い詰めた結果がそうなるだけのように思います。

 自分に正直な写真・・・・そういうものを目指したいと思います。




1、カメラの馴初め

 私が始めてカメラの魅力に触れたのは、父が持っていた二眼レフ
 カメラのファインダ−を覗いたときだった。
 ファインダ−に写し出された世界は、まるで別世界の美しさだった。
 近年二眼レフを使う人を見かけないが、戦前・戦後に流行った
 カメラでフィルムサイズは、6×6cmのブロニ−フィルムを使う。
 35mmフィルムカメラより画質は格段に良く、最近、人物撮影
 時の表情の良い写真が撮れるとして、見直されているらしい。

 子供の頃にこの二眼レフカメラのファインダ−を覗いて
 カメラ好きになったという人が多いと聞いています。



2、初めての一眼レフカメラ

 花や風景を満足できる画質で撮りたいという欲求から、
 ロールフィルムセミ版(6×4.5 cmネガサイズ)カメラ、
 Mamiya M645 1000s を使っています。

 30年前の古いカメラですが、シャッタースピードや絞り
 を好みで選べ、ピントもマニュアルで設定できます。
 じっくりと被写体を観察して、時間を掛けて撮影する手合い
 に向いたカメラです。シンプルな設計になっていますので、
 カメラの基本を学ぶのに良いと思います。
 フォーカルプレーンシャッターの音も軽快で心地良い。

 このカメラの重さは、1.9kg
 あり、体力を必要としますが、
 満足のいく画質で応えて
 くれます。



          


3、デジタルカメラとの付き合い

  デジタルカメラとの付き合いは、仕事の関係から始まった。
 趣味のカメラとして魅力を感じなかったが、仕事を通じて、その
 スピードある利便性に慣れてしまうと、もう後戻りが効かない。

 最初のデジカメは、NikonのコンパクトカメラCoolpix995
 を使っていた。画素数は、334万です。
 その後、Nikon D200+ズームレンズED18−200mm
 の黄金コンビにグレードアップした。
 現在の画素数は、1020万画素です。

 Nikon D200は、D300sへと進化を遂げていますが、このカメラ
 の良い点は、写真を撮る悦びを感じさせてくれる処にあります。
 レンズ込みで1.39kgの重さは、手にずしりとした重さが伝わり
 ホールディングを安定させる。
 また、色々な操作が実に快適である。
 この操作性の良さは、海外製の高級品に通じる完成度の高さを
 示すものである。

 Nikonより写真写りの良いカメラは、他にありますが、
 道具としての一級品の作りを感じさせるのは、Nikonならでは
 のものではないでしょうか?



 左の写真は、デジカメ時代に入ってから撮影した写真を展示して
 います。アルバム形式になっていますので、連続して写真を見る
 ことができます。
 見終わったら画面を閉じて下さい。
   

 Nikon D200+ズームレンズ
 ED18−200mm
 のコンビ                     


 3.1) CP2012 カメラショー:

 横浜の「パシフィコ横浜」で2/9〜2/12にCP2012カメラショーが
 開催されました。日本カメラショーの古くは、日本橋「高島屋デパート」
 の催事場で開かれていました。
 また、産経グループ主催の国際プロフェッショナルフォトフェアーIPPFは、
 科学技術館で開かれていました。
 それらのショーがいつの間にかCP20**と銘を打って統一された
 ようです。永らく参加していなかったのですが、今年は、待ちに待った
 Nikon Dシリーズの新製品D800の新聞発表があり、実物を触りに行って
 きました。

 注目のD800は、36.3メガピクセルのCMOSセンサーを新たに搭載した
 超高画質カメラに仕上げられているようです。
 中判カメラユーザーとしては、D200の画質は、満足のいくものでは
 ありませんでしたので、今回の新製品に大いに期待をしているところです。
 高画質カメラとして、4000万画素のMamiya Leaf 231万円や 同じく4000
 万画素のPENTAX 645Dが知られていましたが、いずれも高額で手が届く
 ものでありません。 37.5メガピクセルのLEICA S2は、262万円もします。
 今回のNikonのD800は、ボディで30万円代のうれしい価格が設定されて
 いますので、食指が動く訳です。

 会場では、長蛇の列に並ぶこと1時間、やっと実物に触れましたが、肝心
 の画質は、プリントアウトしてみないとわかりませんので、連写性能や
 ホールディングの感触を確かめた程度でした。

 36.3メガピクセルのCMOSセンサーについて、改めてカタログを見て
 みると、36 X 24 mmのフォーマットにR(赤)、G(緑)、B(青)の三色が
 市松模様状に配置(下左図)され、夫々の単色が1画素として構成されて
 いるようです。液晶ディスプレーでは、RGB3色の揃ったブロック(下右図)
 が1画素として構成されていますので、画面の1ドットが正確に色を再現
 できるようになっています。
 カメラのイメージセンサーは、4画素で1ドット分に相当する勘定になります
 ので、3630万画素と云っても実際は、907万画素程度の画質と見なければ
 なりません。
 カメラの回路設計では、4画素を1ブロックとして処理せず周辺の画素の
 情報を混ぜ合わせて計算し、夫々の画素の色を推定して決めています。
 デジタルカメラの画像に不自然さを感じるのは、ここら辺の処理に起因する
 のかも知れません。

 出来るできないは、別にして、カラー撮影の本来のあるべき姿は、液晶
 ディスプレーと同じようにRGB三色を1画素として受光・認識するイメージ
 センサーの開発が望まれます。
 カラーフィルターを必要としない色を認識できる受光素子って開発できな
 いかしら・・・


  
 
 <ウィキペディア「CCDイメージセンサー」から画像をお借りしました>

 デジタルカメラには、イメージセンサーの前にローパスフィルターという
 フィルターが殆どのカメラに付いています。このローパスフィルターという
 のがまた、画質に矛盾する厄介者です。
 ローパスフィルターの役目は、モアレや偽色の原因となる細かい模様を、
 撮像素子に入射してくる前にある程度ぼかしてしまうものです。
 干渉縞が出ないようにわざわざ鮮明な画像をぼかす訳です。
 そこに心理的な抵抗を覚えます。
 これこそ画像ソフトで処理できないものでしょうか?

 ・・・・以上、久しぶりにカメラショーに参加して思った次第です。



 3.2) Nikon D800Eカメラ 

 2006年に黒部・立山へ行くときにD200を購入しました。
 D200は、よく出来たカメラで一眼レフカメラの醍醐味を感じさせてくれました。
 しかし、唯一満足できなかったのは、画素数の不足でした。
 あれから6年経ち、Dシリーズの最高峰と云って良いD800がついに登場。
 将に、Nikonファンが待ちに待った高画素機です。
 発売と同時に注文が殺到し、ボディで2ケ月、レンズで3ケ月待ちの状態です。

 2012年8月に乗鞍岳へ登山する予定でしたので、慌てて、カメラ屋さんに注文の
 予約を入れました。5月の末に注文して、7月20日過ぎに何とか運良く入手でき
 ましたが、出発の2週間前ですので、説明書を入念にチェックして、操作の基本を
 頭に入れるのが精一杯。

 レンズは、あれこれ迷った挙句に

 
AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VRにした。位置情報を記録する
 GPSユニットも付けた。D800Eは、36.3メガピクセルのCMOSセンサー付き
 なので、写真容量が半端ではないため、メモリーは、主スロットのRAW記録用
 に64GBのCFカード、副スロットのJPEG記録用に32GBのSDカードを用意
 した。
 D200にないライブビューの機能には、感嘆した。ズーム機能もあるので、画面
 の特定の部分にピンポイントでピントを合わせることが出来る。
 視力の弱い撮影者には、素晴らしい機能です。
 D800Eは、カメラブレには、神経質にならざる得ないので、三脚は必需品です。
 三脚は、使い慣れたものを持参するとよいでしょう。


     
          Nikon D800E + AF-S 24-120mmf/4G ED VR + GPSユニット

 実際に撮影した感想ですが、(左のアルバムを参照下さい)
 1回撮影しただけでは、全てを理解した訳ではありませんので、烏滸がましいことは
 云えませんが、だいたい次のようなことを感じました。

 先ず、被写体ブレやカメラブレに敏感に反応しますので、今までのカメラと同じ感覚で
 操作すると失敗してしまいます。
 高速シャッターを生かすためにISO感度を操作したり、絞りを優先する場合は、三脚
 の使用が絶対必要です。

 そして、プリントアウトした感想ですが、
 カメラ屋さんが云っていた「A4サイズでは違いが分らない」ということはウソでした。
 EPSON の旧機種PX-G920プリンターで印刷した写真でも、明らかに次元の違う
 鮮烈な写真が印刷されました。
 中判カメラユーザーとしては、大満足の画質です。

 また、標準レンズで撮影した写真を後でトレミングしても、十分余裕のある画質なので、
 まるで望遠レンズで撮ったような拡大写真が出来ます。望遠レンズがいらなくなる?

 RAW画像に入っているGPS情報を、GPSマップに展開すると、地図上に撮影
 場所が点々とマーキングされていくのは、感動ものです。

 D800Eは、無限の可能性を秘めた素晴らしいカメラだと思います。
 待った甲斐があったというものです。






4、大型カメラの世界

 大型カメラは、写真館でお目に掛かる程度しか馴染みがありません。
 しかし、大型カメラこそ究極のマニュアルカメラです。

 大型カメラのフィルムは、6×12cmのシ−トフィルムを使う。
 そして、その構造は、レンズボ−ドとフィルムボ−ドが蛇腹で連結され、
 夫々のボ−ドが上下・左右にスライドし、縦・横の軸を中心に首振り
 運動する。
 ジャイロに使われているジンバル機構がカメラに使われているのです。
 レンズ面とフィルム面が好き勝手に動かせるので、本当に究極の
 手作り撮影が可能な機械だと思います。
 ピント合せは、シャインプルフの法則に則って、レンズ面やフィルム
 ボードを操作します。

 私は、この究極のマニュアルカメラのメカニズムの虜になりました。
 ピントは、フィルム面に付いている擦りガラス面で黒い布を被って
 確認する。
 
 実際に布の中に頭を入れてピント面を見たら、上下左右が逆さま!
 何と世の中をひっくり返して撮影するのです。
 私は、4×5カメラのこの逆さまの世界にもの凄く抵抗を覚えている。
 馴れるしかないのですが・・・

 私たちは、普通に一眼レフカメラで何の抵抗もなく風景などを撮影して
 いますが、大型カメラのピント面を覗いたならば、改めて一眼レフカメラ
 のペンタプリズムの偉大さが身に染みて分るのである。
 目に映る風景がカメラのファインダーで同じ画面で見られる仕組みの
 有難味を痛感する。


 ジナーフィールド f1カメラ
 
 全てのムーブメントが実に
 スムーズで抵抗感がない。
 惚れ惚れするメカニズムで
 す。
 この抵抗感のない操作性、
 これこそスイス製メカの実力
 を示すものです。


 Sinar field 4x5 Camera
                





 カメラの備品である三脚やスライダーなどを操作してみると、動きの悪い
 製品が未だに存在する。動きの悪さとは、操作すると抵抗や引っ掛かり
 を感じる動作を云います。カメラ本体ではぎこちない動きをするカメラは
 さすがにありませんが、カメラ周辺のアタッチメントにはいまだに
存在
 
します。
 海外、時にドイツやスイスの機械には、スムーズに動かない機械は機械
 でないという哲学が存在します。(別に人から聞いた訳ではありません。
 彼等の機械を使ってみるとそう感じるからです。)
 人が操作して、抵抗感のある機械は機械でないという思想が彼等の機械
 から伝わってくるのです。

 何故そう感じたかお話しましょう。
 私は、若いときに工場の生産技術を担当していました。
 入社して間もなかったので、実習を兼ねてスイス製の機械を運転する機会
 に恵まれました。
 1台数億円もする飛びっきり高価な機械でしたが、そのときの感動を今も
 忘れることはありません。

 何に感動したかといいますと、先ずその滑らかな操作性です。
 ツールの交換などの作業が実にスムーズに抵抗なくできるので、機械を
 使っていて、疲労度が少ないのです。
 そして、メンテナンス時に機械の内部を見たときの驚き!
 振動の出る機械だったのですが、
 ボルト1本1本に緩み止めのワイヤーが撒きつけてあり、過負荷が掛から
 ないよう重要な機構にシャーピンという安全弁が必ず付いていました。
 そして、金型を交換するときの軽快さは信じられないほどスムーズでした。

 何故これほどまでにスムーズなのか観察してみると金型や相手のホルダー
 がお互いに競り合わないよう面取りや表面粗さおよびハメアイが徹底して
 考慮されていたのです。

 直ぐ隣りに、同じ仕事をする国産の機械がありましたが、価格は、1/10
 と安いのですが、実に操作がし辛いのです。金型の交換に時間がかかり、
 疲労度が高くて、使っている内に嫌になってくるのです。
 (ロシアの機械は、もっと酷かったです)

 そこに機械に対する文化の違いを痛切に感じました。
 機械にお国柄が出るのです。
 オーディオも同じですが、作った国の精神が機械に宿っているのです。

 日本の機械は、生真面目で理屈っぽく、設計者の一人善がりになっている
 処があります。
 ガラパゴス携帯(ガラケー)やマイコン並みのテレビのリモコンなどの商品に
 顕著です。これらの商品は、使う人の身になっていないという共通性があり
 ます。
 カメラの周辺機器にもその傾向が未だ残っていますので、今後の改善に
 期待したい処です。

 上のジナー製カメラや下のリンホフ製カメラを一度は、操作してみられること
 をお奨めしたい。



     リンホフ カルダン スタンダード
 4 X 5 カメラ (ドイツ製)
 レフレックス付

 リンホフカメラには、軽量の
 レフレックスがあり、正像で
 撮影できます。

 Linhof Kardan Standard
  4x5 Camera


 




  
                 千畳敷カール/ 宝剣岳    2009年7月撮影